■資料:真夜中の来訪者 2008年08月31日07:54
ハタハタ…カサカサ
かすかに音がする。
時計を見ると3時過ぎ
何の音だろう?
昨夜は果てしない雷雨だった
雨上がりの外壁の音?
まあいいか…
かすかだが また
ハタ ハタ
ハタ ハタ
雨もり?
ネズミかあ?
天井裏があったっけ?
窓から誰かが…
でもここは三階だ
さては
先祖の霊がさまよっているのか
それもありかな…
ハタ…
うーーむ
やはり 気になる
目を凝らすと
頭の上を
何か飛び回っている…
蛾…
いや 飛び方がちがう
トンボ…
いや
ツバメ…
うーーん 形は似てるが
セミ…
違うなあ…鳴き声がしない
鳥…
………!
電気を付けて
ああ なるほど
コウモリだった
何で
ここに?
そういえば昨日の夕方
二階の網戸を開けて
洗濯物を取り込んだとき
虫が入ったかなと
思ったっけ
なあるほど
さて、来訪者を
どうやって外に帰すか
明るいと
戸惑っている様子だ
電気を消して
窓を開ければ出ていくかな
しばし待ってみる
彼は部屋の中を飛び回っていたが
仲間と交信したらしい
何と!
外にいたコウモリを呼び寄せてしまった
まずい!
これではコウモリの館になってしまう
何とかしなければ
そう思っていたら、
外からきた一匹が出ていった
やれやれ
もう一匹は疲れるらしく
ときどき柱や暗いところに身を潜めて休む
あわてて 押入の扉を閉めて
暗いところを少なくした
そして 二階にあったほうきを持ってきて
振り回してみた
小さくて やや素早い動きのコウモリ君には
ほうきはなかなか当たらない
こうなったら 風を起こして
窓の方に風の流れを作った方が
目が見えない彼にとってはよいのかもしれない
部屋の中で
ひゅーひゅーと
ほうきを振り回し
窓に向かって 流れを作る
風を感じたコウモリ君は
やっとのことで窓を発見し
薄明るい外の世界に脱出することができた
網戸をしっかり閉めて
ガラス窓も鍵を掛けて
電気を付けると
振り回したほうきの穂が
あちこちに散乱していた
タイマーを掛けていた
ラジオから天気予報の声が聞こえ始める
世の中は朝。
コウモリ君たちは寝床へ戻る時間
ここは町中のはずなのに
野良猫だけでなく
ハクビシンが出没したり
コウモリが飛び交ったりしている
夜の世界は
暗やみに紛れて
生き物が自由に動き出すことが
できる時間なんだと
改めて思った
。。。。。。。。。。。
引用:真夜中の来訪者 2008年08月31日07:54