1992.10.29.→04.7.24. →07.08.18
「 日記 」
1992.10.29.
日記という文箱に溜まってゆく手紙
逢うことのできない人への手紙
若すぎるあいつの手紙
受け取っても もう返事は遅すぎる。
・・・・・・・・・
あいつから・・届いた手紙。
奴はまだ若い
なにもない たよりない自分に ふるえている
ちっぽけな世界から 果てしない海に旅立ったばかり
遠いところから手紙が届く
「キミは今 どうしているの?」
いらだちと悲しみに沈んだ瞳で 書きなぐった手紙
見知らぬ町の ちいさな喫茶店で
家具一つ無い アパートの片隅で
日溜りの道端で
返事書いてやりたい
飛んでいって逢ってみたい
奴はいつも誰かに 逢いたがってる
やさしくて 強くて 大きくて でも同じように ちっぽけで…
すごくて でもやっぱりダメで
とってもいい奴で 正直で きらくで
魅力的で 信用できて … そんなふうな「誰か」に
いつも 逢いたがってる
俺はそんな奴じゃない でもキット奴と同じ
だから逢ってみたい
夢や想いを語り合いたい
15歳の俺から 手紙が届く
18歳の俺から 手紙が届く
・・・・・・・・・・
30歳の俺からも …
二度と逢えない 自分からの手紙
でも返事を書く
まだ見ぬ明日の「見知らぬ自分」への手紙
・・・・・・・・・
日記書く 誰が見るかも 気にもせず