アル中45. 独房２． (08.04.24木) 2008年04月25日00:54
 akiu 雲　アル中45. 独房２． (08.04.24木) 




不条理の　渦巻く中で　見る鏡　　　　　　雲：08年04月25日 00時48分14秒 






　アル中45．　　　… 独房２． … 




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外泊時　家族が居る場合は… 

家での様子を　記入する　報告書が渡される。 

朝　抗酒剤を　飲んだかどうか　様子はどうか　そして 

もちろん　酒を飲んだりした様子はないかどうかは 

重要なチェックポイントだ。 



帰って来て　ちょっと躊躇していたが　風呂から上がってから 

俺は　○子さんに　杏露酒を飲んだ事を伝え 

用紙に記入しておいてと言った。 

空き缶も　証拠として一緒に伝達ケースに入れて 

外泊を終えて　病院に戻った。 


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多くの患者は【 独房入り 】を　嫌がっていた。 

患者達には　ある意味【 独房入り 】は　懲罰的なもの… 

【 おしおき 】のように　受け取られていたと思う。 



ただでさえ　みんな深く傷ついた心を抱えていたのだと思う。 

多くの人は　シャイで　気ィ使いィーで　繊細で… 

そのくせ　プライドは高そうだったし　真面目だった。 

どの患者も　いつも周りにあわせて　笑顔でいたが 

ときどき　ふと　他者が触れてはいけないような 

【 こころの闇 】が　垣間見えていた。 

少なくても　俺には　そう思えた。 



俺自身　そうだったが　みんなの　こころの中には 

果てしない【 不条理感 】が　渦巻いているようだった。 

喪失感　見捨てられ感覚　疑心暗鬼　絶望感　不信感　怖れ… 

あらゆるマイナス感情の坩堝の中に居るような感じだった。 



退院後　気が付いたのだが　出会った入院仲間達は… 

あの時　みんな【 しらふ 】だったのだということ。 

あれから　１年経ったけれど 

入院仲間の　飲んで酔っ払っている時の姿…を 

お互いに　見たことはない。 

本人自身も【 飲んで　周りに顰蹙をかったり　怯えさせている自分 】を 

冷静で客観的な【 しらふの　自分自身 】では 

見た事はないのだと　いうこと。 



酔っ払っていては…【 見る事は　できない 】…のだという事。 

それが　最近　しだいに　わかるような気もしてきた。 



みんな【 アル中 】と　宣告された自分自身に　戸惑っていた。 

最悪の状況は　自分でさえよくわかっていないから 

なかなか　受け容れにくいのだ。 



そのうえ　犯罪者のように【 独房 】なんかに入れられるのは 

屈辱的なこと以外の何ものでもない。 

…そういうことなのかもしれない。 



【 ただ　普通に酒を飲んで　なんで悪いんだ 】…と。 

そう思うのも　とうぜん　なのかもしれない。 




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