叱られて…2 正直24 恋1肉欲 (1972) 2007年09月06日22:49
akiu 雲 「 出発 」3
真夜中のデート
。。。。。。。。。
○子は いつも 晴れやかな 笑顔だった。
俺は たぶん根暗で オタクっぽい 顔をしていたと思う。
朝 出勤してくる○子とSSと 仕事を終えて帰る俺とは
すれ違うだけのような 感じだった。
そのころ ホテルに新しくTさんという番頭さんが来た。
Tさんは 40前後だったろうか?
独り者で 気さくで 面白いひとだった。
いわゆる 流れ者みたいな人生らしかった。
Tさんは 俺の出勤と交代だったので
帰る前に お茶を飲みながら
いろんな体験談や
ホテルの 日中の話なんかも してくれた。
そのTさんが 時々○子やSSの話もしていた。
そして ○子のことで 俺をひやかしたり
焚きつけたりも していた。
例によって そういう話になると…
ものが言えなくなったり 赤くなったりする 俺が…
からかいがいがあって 面白かったんだろうと思う。
いま思うと 春休みのバイトだったのだから
そんなに長い期間では なかったのだろうが
その頃の 時間は ずいぶん長かったように 感じられる。
俺は しだいに ○子のことを意識するようになっていった。
俺が仮眠する 4畳ぐらいの玄関脇の部屋は
みんなの更衣室代わりにも 使われていた。
壁には みんなの仕事着の中に混じって
○子が家から持ってきたのだろうと思われる
花柄のエプロンも 掛けられていた。
夜中に ひとりで居る時 それが目に入ると
つい 彼女のことを 考えてしまうようになっていった。
(いわゆる「条件反射…刷り込み」だっちゃ ネ♪)
・・・・・・・・
ある朝 出勤してきた○子は 帰り際の俺に
紅茶(ダージリン・オレンジペコ)の 四角い空き缶を
「クッキー作ったから… 食べて!」と 手渡した。
「は… はぁ ア… アリガト…」みたいに 受け取って
俺は ホテルを出た。
内心は 胸バクバク ドキドキだったと思う。(笑)
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そんなことがあって 少しは立ち話ぐらいするようになった。
ある日 俺が ときどき 夜中に脱け出して
近くの中華料理店で 肉まんを買ってきて食ってる話をしたら…
「あたしも 食べてみたい」と言う。
「今度 夜 来てもいい? 一緒に 行こ!」…と
…???と 俺は思った。
いかに オクテとは言え 俺だって もう19歳の男。
… どういう意味??? … と 思わずには いられなかった。
ち… ち… ちょー… 挑発? 甘い誘惑 ??? … (大笑)
さまざまな 妄想が駆け巡ったのは ごく自然だろうと思う。
その日 門限になるまでの時間は 長く長く
とてつもなく 長く 感じられた。
真夜中 彼女は やってきた。
そして ふたりは…
。。。。。。。。。。
中華まんを買ってきて ふたりで一緒に食べた。
彼女は「ホントに おいしい … ねぇ〜!」と
あっけらかんと…言い残して 帰っていった。
。。。。。。。。。。
このとき 俺は気付くべきだった …のかもしれない。
彼女と俺の 本質的な 感性の … ズレ ちがい … に
しかし それに気がつくまでには… そのあと
2〜30年の歳月と 俺自身の 経験と成長が必要だった。(大笑)
。。。。。。。。。。