道14 東京 (1979ごろ) 2007年09月28日03:02
akiu 雲　道14 




　東京 





。。。。。。。。。 

中学の修学旅行で行ったとき(1969)… 
東京は　やたら　どこまでも　街が続いていて 
捉えようのないほど大きな感じがしていた。 
　・・・・・・・・ 
それから５年後に　そこに住み始めてから… 
見え方が　違ってきていたような気がする。 

1974年から1980年まで…６年ぐらい？ 
東京周辺で暮らしてた。 

そんな中で　 
日本で　一番大きな街　… 東京 …も 
…ただ　単に 
…ちいさな街が　ひしめきあって　隣り合っているだけ… 
そんな感じがしてきていた。 

ひとつだけ仙台(…地方都市？)とは　ちがうんだろうな？ 
…と　感じられたのは　秋葉原や　カッパ橋のように 
同業種の店が　軒を連ねて　全部見尽くせないほどに 
同じような商品が　これでもかと言う具合に 
並んでいる商店街が　あちこちにあることぐらいだろう。 
　・・・・・・・・ 
あとは　田圃や畑　林などが 
ほとんど　見あたらないこと。 

要するに　そこに暮らす　ひとりひとりにとっては… 
「 東京 」などという街は無くて　あるのは　…ただ 
浅草だったり　上野だったり 
新宿　渋谷　高円寺などなどの 
それぞれ　歩いてまわれる程度の範囲の 
「 商店街 」にすぎないのでは？ 
…と　感じていたように　いまになると思えてくる。 
　・・・・・・・・ 
これは　国についても言えることで 
俺は　カナダに行ったのだが 
実はバンクーバー周辺しか行ってない。 
カナダと言えば　広大な国だ。 
大西洋岸もあれば　五大湖周辺　中央の平原地帯 
ロッキー山脈　そして太平洋岸… 
どこを指して　カナダなのか？ 
一言で　言えるはずもない。 
　・・・・・・・・ 

とりあえず「 東京とはどんな街…か？」を　一言で言えば 

「 なんでもかんでも寄せ集めた　雑多で散らかった街 」 

…という　感じになるのだろう？ 

捉えきれない街だから　なんとなく好奇心が湧く… 
でも　街として　面白いところって… 
どんなところなんだろう？ 

。。。。。。。。。。 

東京の街で　思い出すのは 
上野 浅草 秋葉原 人形町 界隈 … 
中央線沿いの　荻窪や　高円寺 
　・・・・・・・・ 
渋谷 赤坂　周辺は　現場仕事でしか 
行ったことがなかった。 
　・・・・・・・・ 
そういや　会員制クラブの夜間　突貫工事に行った… 
仮設の壁で仕切って　半分営業しながらの改築工事。 
機械使用禁止。大声禁止。静かに… 
でも　急いでのしごと？？？ 
すき間から覗いたら 
レオタード姿のバニーガールたちが　お酒を運んで… 
みんな紳士的に飲んでいる高級そうな店だった。 
　・・・・・・・・ 
道玄坂の途中の　ブティックもやった。 
大工さんたちは　昼休み　店の前に座っては 
流行のファッションで通り過ぎる　若い娘たちに 
声をかけては　からかっていたっけ…(笑) 
　・・・・・・・・ 
そうえば　あのころ… 
繁華街に行くのは　大工仕事の現場として…　だけだった。 
いろんな街の　いろんな店を作ったり壊したりした。 

そうして見ていると　なんとなく 
街中が　演劇の舞台の「大道具の張りぼて」 
…っぽく見えて…　安っぽい感じにしか 
見えなくなっていったような気がする。 

街並みも　人間も？？？…うすっぺらな街　… 東京 …？ 
現実にふれあう　ひとりひとりの印象と 
電車や　街路で　会話もなくただ眺めるだけの 
ひとたちとの印象が… 
なぜか　大きくちがって　感じられていた。 
　・・・・・・・・ 
1000万人以上の住人を　敵に回す気はないが… 
田舎者の　俺が言うのも　なんなのだが… 
正直言って　そんな風に感じられていたように思う。 
ただ騒がしいだけの　落ち着きのない街　… 東京 … 
ノイズだらけの街　ほこりだらけの街　… 東京 … 

ひとがなぜか　みんな　孤独に見えてくる…街　「 東京 」 

仮面のように　知らんぷりしなければいけないほど… 
ひとだらけの街　ひとが多すぎる街。 
他人に囲まれ過ぎている街。 

なぜひとは　ココに集まってくるのだろう…？ 
なぜ俺は　ここに来たのだろう？ 
なんのために…　なにをしに… 
ここに来たのだろう…と　俺は　考え始めていた。 

俺は　東京に　疲れ始めていたのかもしれない。 




。。。。。。。。。。 
2007年09月27日23:53 道14 東京 (1979ごろ) 

 
参照